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2016年11月28日月曜日

初心者向け・カメラ設定と「こうやって撮影しろ!」の巻 「(A)絞り優先モード」編


最初はPモードで撮影しろ、と書いてましたが、デジイチでの撮影に慣れてきた人の多くが最もよく使っているのが「A」モード。
「絞り優先」モードです。

カメラの設定には幾つかのポイントがあります。

・フォーカス
・絞り
・シャッター速度
・露出
・ISO
・ホワイトバランス

「モード設定」はP、A、S、Mモードがあります。
Pモードは平たく言うとおまかせ、
Mモードは全部マニュアル設定モードです。

Aモードは「絞り優先モード」で、
Sモードが「シャッター速度優先モード」です。

Sモードはあんまり使いどころがなく、シャッター速度を自由に設定したい場合はワタシはMモードにします。Pモードはほぼ使っていません。
ということで、基本はAモードです。


「絞り」は、「F値」という数値で示されます。
性能はカメラ本体ではなくレンズに依存しており、
数値を小さくする方を「開放」、
数値を大きくする方を「絞る」と表現します。

F値が「小さい」ほど、明るく撮れるレンズで、ざっくり高級なレンズ(お値段的に)と言えます。
ただし、望遠よりになればなるほど、F値の最小値はどうしても「大きく」なります。F値だけでレンズの価値は測れませんが、焦点距離が同じなら目安にはなるかと思います。

F値最小値はF5.6辺りが並、F4はやや明るく、F2.8はズームレンズとしてはかなり明るい。
F1桁台(F1.8とかF1.4とか)は、焦点距離短めの単焦点がほとんどです。
少なくとも、ニコンで新品で買えるレンズの中で、F1桁台のレンズはすべて単焦点です。(ズームレンズの最高値はF2.8)
レンズの「名前」には、焦点距離とともに最小のF値が書いてあるのがお約束です。

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

こんな感じなので、このレンズのF値は「F2.8」が最小ですね。
あと、レンズによっては

AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED

みたいなのがあります。
これは、焦点距離70mmではF4.5が最小ですが、
300mmではF5.6が最小です、という意味。
焦点距離によってF値の最小値が変わるワケです。(割とよくあります)

コレは単純に、焦点距離が長いほど小さいF値(つまり明るく)を保つのが難しいからです。
70-200mm F2.8 のように、焦点距離がいずれでもF値の最小値が変わらないレンズを「F~通し」とか呼んだりしますが、通しのレンズは高性能の証だったりもします。

で、F値を小さめか大きめか、どちらにすれば良いのか?
と言われるとケースバイケースなので、撮りたい写真のイメージによって変える、つまりAモードが有効なんですよーという話なワケです。


F値が小さい場合の特徴
・明るく撮れる→シャッター速度が相対的に速くなるので、ブレにくくなる
・反面、わざとシャッター速度を遅くしたい場合には向かない
・焦点範囲が狭い→背景をボカしたりしやすい
・反面、ピントがシビア

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F1.4
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F2
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F2.8


F値が大きい場合の特徴
・暗く撮れる→シャッター速度が相対的には遅くなるので、ブレやすくなる
・明るい場所でも画面が白飛びしにくくなる
・焦点範囲が広い→シャープな絵を撮りやすい
・F値上げすぎると画質が荒くなる

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F5.6
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F8
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F14



最終的には使用レンズやカメラ、焦点距離とかその他の設定によって「絶対的にそう」というワケではありませんが、おおよそ以下のようなシーンではF値を小さく・大きくみたいなのに分けてみました。


F値が小さいほうが良い場合
・人物撮影(一人だけ)
・植物(花とか)
・小物の撮影

F値が真ん中くらいが良い場合
・複数人撮影(横並びで~4、5人まで)
・動体撮影(子供やペットなど)
・室内の様子を紹介する場合
F値が大きい方が良い場合
・集合写真(何列かに別れるケース)
・風景写真(広い場所を撮るとき)
・人物と背景と同時に撮りたい場合

ちなみに、レンズによって最小値が違うので、「小さい方」というのはいくつくらい?というと違ってくるのですが、
F4以下が「小さい」
F5.6が真ん中あたり、
F8以上だと「絞ってる」イメージです。
最大値は人による・カメラによりますが、私的にはF14ぐらいでしょうか。

50mm F2.8
50mm F5.6
50mm F8
50mm F14
70mm F2.8
70mm F5.6
70mm F8
70mm F14
24mm F2.8
24mm F5.6
24mm F8
24mm F14
※サンプルのレンズは「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」です。
※三脚で固定、同じ位置から撮影しています。リモートコード使用、ISOは100固定、ホワイトバランスAutoなので、シャッター速度は自動的に設定されています。
※サンプル見るとわかりますが、同じF値でも焦点距離によって後ろのボケ具合が変わってきます。
※サンプルはカメラと被写体の距離は同じですが、最終的にはレンズの焦点距離、被写体までの距離などで(ボケ具合は)変わってきます。


なれないうちは「数を撮る」のが基本と言った通り、F値をいろいろ弄って撮り比べ、どう変わるのかという場数を踏むしかありません。
慣れてくれば、「今この値ならこんな絵になるな」と想像つくようになってきます。

AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F1.4
F1.4になると、僅かな奥行きでもボケが出ます。
ダンボーの左目にピントをあわせていますが、拡大すると右目はもうボケてきているのがわかります。
AFではピンを合わせるのは難しいレベルです。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G F14
奥のダンボー、F1.4ではボケボケでしたが、F14ではほとんどボケていません。
良いとか悪いとかではなく、「どういう画を狙うのか」というハナシですね。

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